茶摘みとは
春先に伸びてきた新芽(しんめ)をひとつひとつ丁寧に摘む作業のことです。手摘みとも呼ばれ新芽の生育状態を目で見ながら、適切な大きさの芽を摘むことができます。煎茶・碾茶・玉露と茶種はさまざまですが、どれも高品質なお茶を作る際に行なっています。
お茶刈りとの違い
機械で新芽を刈り取ることをお茶刈りや摘採と呼んでいます。可搬式摘採機や乗用摘採機といった機械を使用して茶畑の新芽を刈り取ります。非常に効率が良く、短時間で新芽を集めることができるので現代のお茶づくりでは一般的な方法です。手摘みとの大きな違いは収穫量が異なります。手摘みの場合、上手な人なら1時間で1kgほど摘みますが、お茶刈りの場合は1時間で2〜300kgほど新芽を収穫することができます。
お茶摘みの時期
八十八夜の5月初旬ごろからシーズンが始まります。4月から出始めた新芽が5月になると摘みごろを迎えます。
この時期に出てくる一番茶の新芽はプリッとした弾力で、鮮やかな緑色をしています。
お茶摘みをやってみよう
茶園に行く前に
お茶摘みの際ですが、ハンドクリームや日焼け止め、虫除けスプレーといったものをつけるとお茶に香りが移ってしまったり、成分が残ってしまったりと大変なことになってしまいます。また香水や強めの柔軟剤の香りもNGですので、茶園に伺う前に確認してみてください。
摘み方は優しく指で折るように
親指と人差し指の腹でつまんで、手首を捻りながら折るように摘んでいきます。この方法を「折摘み(おりつみ)」と呼びます。新芽は非常に繊細で傷つきやすいので、爪を使って摘むのはNG!爪で切るように摘むと、茎の先から変色していき黒っぽく酸化してしまいます。お茶の品質を悪くしてしまいますので、お茶摘みの際は優しく摘むことを気にして見てください。
摘むべき芽は一芯二葉
新芽の状態は「一芯二様(いっしんによう)」で摘みます。芯という新芽の頂点にある針のような尖った部分とその下の小さな2枚めの柔らかな葉の部分までを一芯二様と呼びます。この状態の新芽を摘みます。